リサイクルインク事業開始の話はとんとん拍子に進んだ。
まず最初に、私から製造委託先として株式会社ジットに声をかけた。
以前からエステー産業の汎用インクをジット経由でスリーイーグループが仕入れ、それをエムエスシーに販売しており、ジットが当社の取引先だったからだ。
なぜ今エコリカのパートナーであるエステー産業を最初から製造委託先に選ばなかったのかというと、当時エステー産業と当社は取引がなくなっていたからだ。
エステー産業は以前甲府工場でトナーカートリッジのリサイクルをやっており、スリーイーグループの仕入先でもあったのだが、その後エステー産業はトナー事業から撤退し、当社との取引はなくなっていた。
エステー産業は汎用インクカートリッジにおいて確固たる実績があったのだが、エコリカ設立当時は当社との取引がなくなっていたので、エステー産業には声をかけなかったのだ。
というわけで、私はジットにリサイクルインクの製造を打診した。
すると「リサイクルインクは製造可能」と回答が来た。
そうなると話は早い。
すぐに私と宗廣社長とジットの社長の三人で会談を行い、リサイクルインクを販売する新会社設立で合意した。