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 私北中は、JAL奇跡の再建を成し遂げた稲盛和夫氏(京セラ・KDDI創業者)が主宰する「盛和塾」の東京支部である「盛和塾東京」において、活学講座「経営の原点12ヶ条勉強会」のリーダーを務めさせていただいております。

 『経営の原点12ヶ条』は、企業を成長と発展へと導く具体的な経営の要諦です。一見複雑に見える経営も、その原理は単純かつ明快であり、12ヶ条の凝縮された言葉にこそ真理が宿ります。

 稲盛盛和塾塾長は「この12項目を一生懸命やれば、京セラくらいの経営は誰にでもできる」ともおっしゃっています。

 経営者の皆様、経営幹部の皆様、既に有効性と普遍性が実証された『経営の原点12ヶ条』を共に学びませんか?

 勉強会のご案内は下記のfacebookページをご覧ください。

経営の原点12ヶ条 第10条「常に創造的な仕事を行う」

2013-11-03

経営の原点12ヶ条 

 第10条「常に創造的な仕事を行う」

 〜今日よりは明日、明日よりは明後日と常に改良改善を絶え間なく続ける。創意工夫を重ねる〜


 去る11月1日に「経営の原点12ヶ条勉強会」の今年第11回目が開催され、第10条「常に創造的な仕事を行う」を学んでまいりましたので、その学びをレポートしたいと思います。

 

 ◇他人が「できない」ということをやる

 稲盛塾長の言葉に「次にやりたいことは、私たちには決してできないと人から言われたものだ」という言葉があります。

 人は現状維持を好みます。そして新たな挑戦には尻込みします。しかしそれでは未来は開けません。

 「できない」ことを「できる」に変えることなしに、企業の発展はありえません。

 他人が「できない」「やめておけ」ということであっても、それに対して信念をもって挑戦し、やり遂げることから企業の成長が始まります。

 

  ◇中小企業を大企業に変貌させる創意工夫

 他社に傑出した技術や商品、ノウハウを最初から持っている中小企業などひとつもありません。

 創造的な仕事を心がけ、今日よりは明日、明日よりも明後日と、常に改良改善をしているかどうかで、独創的な経営ができるかどうかが決まります。

 同じことを同じように毎日繰り返してはなりません。

 日々真剣に改良改善を求め、創意工夫をたゆまず続けられるかどうかが企業の成長発展の鍵になります。

 今はとてもできそうもないと思われる高い目標であっても、未来の高い一点で達成するということを決めるのです。

 そしてその一点にターゲットを絞り、現在の自分の能力をその目標に見合うまで高める努力を日々間断なく続けていくのです。

 「今はできないものを何としてでもやり遂げたい」という強い思いからしか、創造的な事業、創造的な企業が生まれることはありません。

 必要なものは、知識でもなく、技術でもなく、優秀な人財でも、資金でもありません。

 学歴や技術がなくとも、人から教わり、耳学問で知恵をつけ、創意工夫を積み重ねることによって企業は限りなく進化していくのです。


 ◇「ウソ」の独創性

 中小企業が並み居る競合相手に打ち勝ち、大企業になるためには、「できる」ことだけをやっていてはいけません。

 時にはお客様の前で「できない」ことを「できる」とウソをついて、無理やり注文をもらってくることも成長のためには必要なことです。

 あえて自分を窮する状態に追い込んで、生きるか死ぬかのギリギリのところで物事を考える。そこから独創性が生まれるのです。

 今はウソであっても、納期までに「できる」ようになればいいのです。

 やったことのないことを「やります」と言ってしまう。そして、そのウソを「できる」に変えていく過程で、模倣でない独創性が生まれていくのです。ウソを本当にすればそれが独創性になるのです。

 そして独創的なものをつくったら、次はそれを連鎖的に応用していくのです。そうすれば、その応用は際限なく広がっていきます。それが企業を限りない発展へと導いていくのです。


 ◇神の啓示

 一生懸命真面目に働き、もっとよい方法はないだろうかと考えていけば、創意工夫の毎日になっていきます。

 真摯に、真面目に、一途な努力を続け、行き詰まってもあきらめずに一生懸命に考えている、そのひたむきな姿を見て、神様は新しい知恵、ひらめき、啓示を与えてくれます。

 世の中で偉大な発明発見をした人、新製品を開発したり、新技術を開発した人たちの生き様を見ると、そのすべての人が誰にも負けない努力をし、創意工夫を重ね、すばらしいひらめきを得ています。

 それは凄まじい努力をした人だけに与えられる「神の啓示」と言ってもいいでしょう。


 ◇通い慣れた道を通らない

 どんな小さなことにも工夫改良の気持ちをもって取り組みましょう。

 昨日の努力に少しの工夫と改良を上乗せして、今日は昨日よりもわずかながらでも前進する。その、よりよくしようとしう姿勢を怠らないことが、後に大きな差となって表れてきます。

 決して通い慣れた同じ道は通らないということが、成功に近づく秘訣なのです。

 

 ◇まとめ

 今回の勉強会では、「あきらめずに皆に創意工夫、チャレンジの大切さを語りづづけなければならない」ということに改めて気づきました。

 弊社スリーイーグループでは、各自が業績目標を半期に一度定めており、それを「キャリアアップシート」と呼んでいます。

 そして、そのキャリアアップシートには「ルーチンワークは書かない」ことになっています。

 また、「チャレンジ項目」の欄には、今できないことにチャレンジする具体的な目標を定めなければなりません。

 このキャリアアップシートについて従業員の皆さんの意見を聞くと、

 「私は事務職なのだから、ルーチンワークがほとんどであり、そのルーチンワークが重要です。チャレンジせよとおっしゃいますが、ルーチンを軽視しているのではありませんか?」

 という意見を聞くことがあります。

 もちろんルーチンワークも大切です。しかし、私は「昨日と同じ道を通る」のではなく、日々、少しずつでも創意工夫を積み重ねることを忘れてはならないと思います。

 今「できる」ことだけでなく「できない」ことにも取り組む。現在の姿に対して、少しでもよりよくしていこうとする。つまり「今のままではいけない」といつも思い続けていることが重要なのです。

 そして私は気づきました。現状維持を好む人は多いが、常に私は創意工夫の大切さを皆に説き続けなければならないのだと。

 あきらめずに創意工夫とチャレンジを皆に語り続け、皆を巻き込んでいかなければならないのだと。

 

 私たちが毎日毎日、創意工夫を綿々と続けていけば、私たちの未来は必ず開けていきます。

 今日よりは明日、明日よりは明後日と常に改良改善を絶え間なく続け、創意工夫を重ねることによって、やがて想像もできないような偉大なことが成し遂げられるはずです。

 スリーイーグループのみんな!創意工夫のパワーを固く信じて、常に創造的な仕事を行おうではありませんか!

 ■「熟慮を重ねて決められた価格の中で、最大の利益を生み出す努力が必要」

 「値決めと仕入れが連動していなければならない」

 「値決めすると同時に、採算を合わせるために、どうすれば原価を安くできるかということを考えておかねばならない」

 「値決めを行う瞬間に、コストダウンの方法も連動して考えておかなければならない」

 「購買戦略がとれない営業担当に値決めをさせたのでは、とんでもないことになります」

 やはり、安易な値決めがすべてをダメにしてしまいます。値決めには責任が伴います。それは、「値決めを行う瞬間に、コストダウンの方法も連動して考えておかなければならない」のです。
 コストダウンが考えられない、コストダウンの創意工夫ができない人は、値決めをする資格がありません。
 稲盛塾長は「値決めはトップの仕事」ともおっしゃっています。しかし、スリーイーグループは数万点にも及ぶ細かいオフィス用品を扱っていますので、私ひとりが値決めをするわけにはいきません。
 そこで必要なのが「全員で経営する」ことです。「ひとりひとりが経営者」なのです。 ひとりひとりが「値決めすると同時に、採算を合わせるために、どうすれば原価を安くできるかということを考えておかねばならない」のです。
 ここがポイントなのです。単に値段を下げて見積ります、ではダメなのです。値決めと同時にコストダウンを考えるのです。このことを値決めを行う全員が実践することが重要なのです。

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 『値決めは経営』

 

 ■「経営の死命を制するのは値決めです」

 「自分の製品の価値を正確に認識した上で、量と利幅との積が極大値になる一点を求めることです」

 「その点はまた、お客様にとってもスリーイーグループにとっても、ともにハッピーである値でなければなりません」

 「この一点を求めて値決めは熟慮を重ねて行わなければならないのです」

 「営業にも技術が必要なはずだ。それは『この値段なら結構です』とお客さんが喜んで買ってくれる値段、しかもその一番高いところを見抜く知恵、技術なのだ」

 「その一点を見抜くためには、心血を注いでお客様と値段の交渉をしなければならない」

 「営業が何の知恵も働かさず、お客さんにただ言われるまま、他社よりも安い値段を提示して注文を取ってくるということでは、経営は成り立ちません」

 さきほど、スリーイーグループのフィロソフィ、「粗利最大、経費最小」を「売上最大、経費最小」に変更する旨を書きました。
 繰り返しになりますが、「利益を追うのではない。利益は後からついてくる」のです。
 薄利の売上を作らないようにするには「値決め」を心血を注いで正しく行う。その正しい値決めをやっていることを前提として、「売上最大」を目指す。これが経営の原点12ヶ条の正しい実践なのです。
 売上を最大にすることと、値決めを両立させるのです。値決めを正しく行い、その上で売上を最大にするのです。
 利益は追い求めるのではないのです。利益は売上最大、経費最小と、正しい値決めを同時に追い求めた結果として出てくるものなのです。

 ■「売上を極大にするためには、お客さんに買っていただくために、一生懸命に売り込む、この一点に尽きます。他に安易な方法などありません」

 「ただただ足を棒にしてお客さんを訪問し(私たちの製品がどれだけいいものかを)根気よく説明する、その努力を積み重ねるしかありません」

 売上最大の方法は、足を棒にして動きまわる営業努力と、販売企画などを含めた毎日の創意工夫しかないことに、改めて気づきました。 つまり、売上最大の方法は、「誰にも負けない努力」と「創意工夫」です。これはまさに経営の原点12ヶ条の第4条と第10条にあたります。「誰にも負けない努力」と「創意工夫」の実践あるのみなのです。

 ■「売上最大、経費最小のための努力を、日々創意工夫をこらしながら粘り強く続けていくことが大切なのです」

 「(京セラが)高収益を続けて来られたのも『売上を極大に、経費を極小に』という考え方でやってきたからなのです」

 「非常にシンプルな原則ではありますが、この原則をひたすらに貫くことで、京セラは素晴らしい高収益体質の企業となることができた」

 「売上を増やせば経費も増えるという、誤った常識にとらわれることなく、売上を最大限にし、経費を最小限に抑えていくための創意工夫を徹底的に続けていく、その姿勢こそが高収益を生む」

 (アメーバ経営では)「一般的な勘定科目よりもっと細かく分類した、現場に則した、実践的な経費科目(を使う)」

 「そのようにして細分化された採算表にあがってきた数字を見れば、職場のリーダーは『今月は、電気代がかさみすぎだな』などと、明確に経費の増減の原因を理解し、必要な改善策が打てる」

 「どんぶり勘定を行っていては、経営の実態が誰にもわからなくなってまいります」

 (京セラの高収益は)「経営の実態がよく見える経営管理システムを構築運用し、さらには『売上最大、経費最小』という経営の要諦を、ただひたすら追求してきたということが、最大の要因」

 「販売管理費を18%も使っている会社もあれば、極力引き締めて12、3%に抑えている会社もあります。その差が、実は税引前利益率の差となって現れてくるわけです」

 「宣伝広告費や営業費、それに接待交際費等といった販売管理費については、使い方によっては2、3%の差は簡単に出てしまいます。その販売管理費をいかに抑えるかということが、売上利益率を上げるカギになる」

 今回の学びを通して、スリーイーグループには「経費最小のための創意工夫」が不足していることに気づきました。また「細分化された勘定科目を検討し、経費の増減の原因を理解し、必要な改善策を打つ」ことも決定的に不足していることにも気づきました。

 対策として、早速8月7日の経営会議から、各アメーバリーダーの発表の方法を次のように変更し、経費最小の徹底的な実践を行いたいと思います。

 ◇売上、社外粗利、社内売上、総収益、経費、差引収益、時間あたりについて

 前月対比(率)と前年同期比(率)をパーセンテージで重点項目シートに記入し、経営会議で発表する。また、改善が必要な点と、具体的な改善策についても発表する。

 ◇社外売上、総収益、経費、経費の各勘定科目、差引収益のについて、 対売上比率に関して、前月比と今期(10月から6月まで)比と前年同月比をパーセンテージで表した表を作成し、経営会議で発表する。また、改善が必要な点と、具体的な改善策についても発表する。

 8月3日金曜、盛和塾東京の自主勉強会として「経営の原点12ヶ条勉強会」が開催されました。 今回のテーマは、第5条「売上を最大限に、経費は最小限に」、第6条「値決めは経営」でした。その学びを振り返ります。

 『売上を最大限に、経費は最小限に』

 ■「経営とは非常にシンプルなもので、その基本はいかにして売上を大きくし、いかにして使う経費を小さくするかということに尽きます。利益とはその差であって、結果として出てくるものにすぎません」

  スリーイーグループでは、今まで「売上最大、経費最小」を「粗利最大、経費最小」としてきました。
 なぜなら、採算が取れないような薄利でいくら販売しても、売上が上がるばかりで何の利益にもならないですし、経費などを考えれば、逆に赤字にもなるからです。
 しかし、今回の勉強会では新たな気づきがありました。以前「フィロソフィと私 秀作選」でも紹介したサイベイトの西坂社長も、今回偶然に同じことをコンパでおっしゃっていました。
 それは、「やはり粗利最大ではなく、売上最大を目指すべきだ」ということです。

 ■「売上を最大限に、経費は最小限に。入るを量って、出ずるを制する。利益を追うのではない。利益は後からついてくる」

 この塾長の言葉が「粗利最大」ではなく「売上最大」でなければならないことを端的に物語っています。
 つまり、後述するように、薄利の売上を作らないようにするには「値決め」を心血を注いで正しく行うこと。そして、その正しい値決めをやっていることを前提として、「売上最大」を目指すこと。これが経営の原点12ヶ条の正しい実践だと、今回気づいたのです。
 利益とは結果として出てくるものである。粗利を追求しすぎると、結局、お客様からできる限り儲けよう、儲けよう、ということになってしまいます。
 そうではないのです。売上を最大にすることと、値決めを両立させるのです。値決めを正しく行い、その上で売上を最大にするのです。
 利益は追い求めるのではないのです。利益は売上最大、経費最小と、正しい値決めを同時に追い求めた結果として出てくるものなのです。
 以上の理由により、スリーイーフィロソフィの変更を決意し、早速全従業員に説明の上、フィロソフィ手帳の修正を指示しました。

 5月26日土曜日に盛和塾東京で経営体験発表会が開催されました。

 特に親しくさせていただいている先輩塾生が発表されるということでしたので、予定を変更して参加させていただきました。
 今回の経営体験発表は株式会社成和の飯田社長と、株式会社B&Pの和田山社長の二名の発表でした。お二人とも徹底してフィロソフィを実践しておられることに大いに刺激を受けました。
 その中でもお二人に共通して言えるのは「値決め」にこだわっていらっしゃる点です。この「値決めへのこだわり」がお二人の経常利益率10%以上という好成績につながっていると言えます。まさに「値決めは経営」のフィロソフィ実践を垣間見ました。
 当社スリーイーグループにおいては、「価格を安くして注文をもらえばいいんだ」という安易な発想が社内にはびこっており、「値決めは経営」どころか「安易な安売り」に堕してしまっているように思います。
 今こそ私たちは飯田社長と和田山社長の「値決めへのこだわり」を学び、私たちの経営に生かしていく必要を感じますので、要点をレポートさせていただきます。

 

 ■株式会社成和 飯田社長 「値決めが命である」

 飯田社長のお話の中では、特に「値決めが命である」という言葉に感銘を受けました。
 株式会社成和さんは、内装工事を主な仕事とされています。当社のオフィス家具事業に通じるところもありますが、内装業は大変厳しい業界です。
 バブル崩壊後、建設工事の市場規模が縮小し、最近では公共工事の一般競争入札化により、ゼネコンや下請け建設会社は業績が悪化の一途をたどっております。
 内装業はその下請けにあたる仕事ですので、当然元請けからの要求も厳しくなり、価格競争が激烈となります。私の知り合いの内装業者さんも数年前に倒産しました。そのくらい厳しい業界です。
 そのような中で成和さんは近年経常利益率が10%を超えております。その秘訣はどこにあるのでしょうか?

 成和さんは、内装工事をする上で、お客様に「ありがとう」と言っていただける仕事を目指しておられます。「あなたに頼んでよかったよ!」と言ってもらえる仕事。「お客様に喜んでもらえなければ仕事ではない」とまで言い切っておられました。
 お客様の要望には徹底的に応えること。お客様の要望以上の価値を創造すること。お客様に言われた仕事をただこなすのではなく、価値ある仕事を自分たちの手で創っていくこと。
 それは価格競争の否定でもあります。成和さんは、以前は売上至上主義でどんどん人員を増やし、何度もかんでも受注する方針であったことから、経営がとても厳しい状況になったことがありました。
 飯田社長はその二の舞は二度とすまい、との決意から、今では下請け体質から脱却し、元請け仕事を増やした上で「値決めの熟考」を実践しておられます。
 内装工事は、仮に粗利率20%と思って見積もったとしても、結果的にはかなりブレが生じます。工事がうまく進めば粗利率が22%にもなるし、工事にミスがあればやり直しとなり、粗利率が10%に落ち込むこともあります。成和さんでは、その各工事で生じた現象に対して「何がどうだったのか」を徹底して追求するのです。
 工事前の予算組み、途中経過、工事完了後の結果に対する検証。それらを反省し、対策する。この検証作業を本気で徹底的にやることにより、トップの意志が末端にまで伝わって「値決めの熟考」につながるのだとおっしゃっていました。

 成和さんはお客様の要望に徹底的に応えていきます。また、造ってくれと言われたものをただ造るのではなく、今の自分たちにはできないレベル、お客様の創造をはるかに超えた空間を創ることを目指しておられます。
 それは変わった仕事、職人泣かせの仕事をやるということにもなります。設計・デザインから入り、他の内装業者にはできない、人が嫌がる仕事をやるということです。糊付けひとつにしてもこだわる。こういう仕事が生き残れるのだとおっしゃっていました。
 そして、内装業で東京で一番の会社を目指しているとのことでした。東京で一番の価値。東京で一番のクオリティ。特に「青山、六本木、麻布周辺でお店を構えるなら、内装は成和だ」と言われるようにしていきたいと言っておられました。

  「値決めが命である」この飯田社長の言葉が印象的でした。価格競争に入って行かない。お客様の期待を超えたものをつくり、お客様に徹底的に満足していただく。無理に営業活動するのではなく、「成和に頼みたい」と言ってくださるお客様をつくり、そのお客様から仕事をいただく。そして素晴らしい仕事を提供する。
 そうしたことがむやみな価格競争ではない、「値決めが命である」につながるのだと思いました。

 ■株式会社B&P 和田山社長
 「値段の話にならないような仕事をする」

 株式会社B&Pさんは、大型のインクジェットプリンターを使用してサイン・ディスプレイの絵柄を印刷したり、サイン・ディスプレイそのものをつくっている会社です。一言で言えば広告制作業です。 日本経済の低迷、長引く不況により、こうした広告制作業は一般的にはかなりの不況業種です。当然、価格競争も激烈なはずです。しかしそのような厳しい業界で、株式会社B&Pさんは経常利益率10%以上を数年に渡って続けておられます。その秘訣はどこにあるのでしょうか?

 和田山社長がおっしゃる好業績のポイントはいくつかありましたが、まとめると次の5つだと思います。
 ①広げない(勝てるところでやる)
 ②人数分の仕事だけをとる
 ③短納期の仕事をする(お客様の思い通りの仕事をする)
 ④他社の倍働く
 ⑤利益率の悪いお客様は値上げをお願いする

 ①広げない(勝てるところでやる)
 B&Pさんの営業担当者は、地域を狭く限定して営業活動を行います。半径2キロ以内を徹底して営業活動するのです。
 もし担当外の地域から仕事の依頼が来たときは、その地域担当者に仕事を譲ります。これを徹底して行います。
 例えば、自分の担当地域内なら半日で30件飛込み営業ができます。
しかし例えば電車で30分かかるところに仕事に行くと、半日で1件しか営業活動ができません。
 「広げない」「勝てるところで勝負する」。これが高利益率の第一のポイントです。

 ②人数分の仕事だけをとる
 例えば制作担当が3人いれば、4人分の仕事しかとらないとのことでした。5人分の仕事ならばお断りするのです。無理して多くの仕事をとろうとするから安い仕事になる。
 「無理して仕事をとらない」。これが価格維持の決め手の一つなのだと思いました。

 ③短納期の仕事をする(お客様の思い通りの仕事をする)
 ある広告代理店がお客様だとします。広告代理店の営業マンは夕方まで営業活動に回っています。その営業マンは帰社してから、この部分はA社に、この部分はB社に、そしてサイン・ディスプレイはB&Pにと、夕方以降に手配を始めます。
 そうすると、かなり無茶な依頼が出てきます。20時に電話がかかってきて、あすの朝までにやってくれ、などという短納期の仕事がたくさん出てきます。
 お客様の広告代理店も大変忙しいわけです。そうしたお客様の思い通りの仕事をするということが価格維持の秘訣だとのことでした。
 つまり、夜中に依頼が来ても翌朝までに仕上げるような、短納期の仕事をするのです。
 これを積み重ねていくと、もうお客様から値段のことは言われなくなります。「B&Pは自分たちの言うとおりの仕事をしてくれる」と絶大なる信頼が勝ち取れるのです。

 ④他社の倍働く B&Pさんは他社の倍働きます。夜10時になっても帰る人はいません。その分皆収入も結構高いのです。従業員の皆さんも「他社の倍働く」意識でいらっしゃるわけです。

 ⑤利益率の悪いお客様は値上げをお願いする
 サイン・ディスプレイの制作原価は、明確に算出できます。ですからB&Pさんはお客様ごと、担当者ごとの利益率を細かく集計し、分析しておられます。
 その上で、B&Pさんでは長期間利益率の悪いお客様には値上げをお願いしておられます。これによって、高い利益率が保たれるのです。

 以上の5点が、B&Pさんが高い利益率を維持するポイントだと感じました。
 つまり、B&Pさんは他社にできない仕事をしているわけです。広告業界という厳しい業界において、経常利益率10%以上というのは驚異的数値です。
 皆が価値ある仕事をする。他社がやらない短納期の仕事を受ける。つまり「値段の話にならないような仕事をする」のです。
 プライドある職場で、プライドのある仕事をする。値段の話にならないような仕事をする。そうした積み重ねによって、B&Pさんはこのような高い利益率が保てているというわけです。

 ■まとめ
 成和さんとB&Pさんのお話で共通しているのは「価格競争に入って行かない」ということです。
 ポイントは2つだと思います。それは(1)価値のある仕事を受けること、(2)利益の少ない仕事をお断りするということです。

 (1)価値のある仕事を受ける
 価格の話にならないような、価値のある仕事を受ける。自社の提供する価値をお客様に十分理解いただき、価値を理解いただいたお客様からだけ注文をいただくのです。
 (2)利益の少ない仕事をお断りする
 そしてもうひとつは、利益の少ない仕事をお断りするということです。
 成和さんは、利益率の低い下請け仕事から元請け仕事にシフトされています。B&Pさんは、利益率の低いお客様に値上げをお願いしています。つまり、利益率が低ければ仕事をお断りするということなのです。

 「値決めは経営」。経営の原点12ヶ条にもある大切なフィロソフィですが、私たちスリーイーグループではこの2点ができていなかったと思います。

 「値決めは命」です。「値決めは経営」です。今後、この学びを生かして経営を改善してまいりたいと思います。

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 ■第七条.経営は強い意志で決まる〜経営には岩をも穿つ強い意志が必要

 どのようなことがあっても、どんなに経営環境が厳しかろうとも、強い意志でマスタープラン(年間計画)を達成させる。
 雨が降ろうが槍が降ろうが、てこでも動かない強い意志で思いを貫き通す。やると決めたらとことんやり抜く。絶対に言い訳はしない。最後までやり抜く。
 真の経営者とは、自分の全知全能、全身全霊をかけて経営を行っている人のことを言います。命をかけるくらいの責任感で毎日を生き、その姿勢をどのくらいの期間続けてきたかということで、経営者の真価が決まります。
 株式会社ネクストの井上高志社長に「経営の秘訣を一言で」と質問したところ、「意志です」とおっしゃっていました。事業拡大に対する強い意志を貫き、すべての困難な状況を乗り越えることが成長発展への唯一の道であることを得心しました。
 円高であろうが、欧州経済危機であろうが、競争が厳しかろうが、不況であろうが、言い訳はできません。すべての困難をはねのけ、あらゆる障害を打ち破り、鋼鉄の意志を貫いて事業を発展させ、スリーイーファミリーの幸せを実現させたいと思います。

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 ■第六条.値決めは経営〜値決めはトップの仕事、お客様も喜び自分も儲かるポイントは一点である

 「値決めとはお客様も喜び、我々も儲かる最高の価格をピンポイントで決めることである。その一点を見抜くためには、心血を注いでお客様と値段の交渉をしなければならない。営業が何の知恵も働かさず、お客様にただ言われるまま、他社より安い値段を提示して注文を取ってくるということでは、経営は成り立ちません」

 売りたい気持ちはわからなくはありませんが、「値決めは経営」を無視して単なる安売りに走るケースが社内で見られるようになってきました。これはとてもよろしくない傾向です。
 いくら不景気であっても、いくらデフレ経済であっても、どんなに価格競争が熾烈を極めても、私たちは「値決めは経営」を忘れてはなりません。
 量と利幅の積が極大化するように、心血を注いでお客様と値段の交渉することが必要です。お客様と向き合うことを避け、安逸に逃れてはなりません。
 私たちは自動販売機ではありません。お客様に対峙し、人間と人間との生身のお付き合いをして、私たちの真心を理解していただかなければなりません。
 そのためには、自社の商品とサービスにもっともっと磨きをかける必要があります。お客様の声を聞き、創意工夫を重ねて、お客様がもう一度私たちを選んでくださるよう、私たちがお客さまにとってなくてはならない存在になるように、必死で商品とサービスを向上させる必要があります。
 価格ではない、価格以上の価値を生み出せるように、そして安易な値決めに陥らないよう、今一度徹底していきたいと思います。

 

(第七条につづく)

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 ■第五条.売上を最大限に、経費は最小限に

 「売上最大」の秘訣はただひとつ、「足を棒にして営業活動をすること」だと稲盛塾長はおっしゃいます。
 営業活動は地味です。断られてばかりです。罵倒されたりもします。嫌になります。飽きてきます。こんなことしてたって無駄だと思ってしまいます。しかし「足を棒にして営業活動をすること」「あきらめずにもう一軒、あと一軒と歯を食いしばって訪問すること」で必ず道が開けてきます。
 今、私たちの事業の大きな基盤となっているあのお客様も、このお客様も、あの日の飛び込み営業で獲得したのだ!あの時の湧き上がるような興奮を思い出そう。
 「売上最大」の実践。売上拡大のために、新事業成功のために、そしてお客様の声を聞いて新たな事業の芽を見つけるために、ただただ足を棒にして、時間の許す限り営業活動を行いたいと思います。

 「経費最小」については、どうしてもアバウトになりがちな広告宣伝費の費用対効果測定を粘り強く行い、効果の出ない広告宣伝を中止、または改善します。 アメーバ経営の大きな意味は「部門別採算」「日次採算」「ガラス張り経営」そして「経費項目を細分化してあらゆる経費にメスをいれる」ことです。ついつい後回しになってしまう「経費最小」ですが、今一度あらゆる経費に着目して、聖域のない経費削減に取り組みたいと思います。

 

(第六条につづく)

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 ■第四条.誰にも負けない努力をする〜地道な仕事を一歩一歩、堅実に弛まぬ努力を

 「マラソンレースを100メートルダッシュで走り続ける」
 「誰にも負けない努力」とはこんなにも過酷な努力を意味しています。休むことなく全力疾走を続ける。100メートルダッシュと「ど真剣な生きざま」を習い性にする。いかなる妥協も許さず、努力をし続ける。誰よりも一生懸命働く。努力せずにして成功はないのです。
 ましてやこの不景気です。デフレです。同業他社が生きるために必死の努力をしています。激烈な価格競争があります。
 並の努力では敗れ去ること必至です。生き抜くことさえできないでしょう。だからこそ「誰にも負けない努力」が必要です。まずは競争相手に勝る「誰にも負けない努力」は最低条件です。
 そしてもうひとつ、「どんな偉大なことも地味な努力の積み重ね」です。どんな注文でも地道に一個一個、歩いてとっていかなければならないのです。
 目の前には大きな目標があります。こんなことで大きな目標が達成できるのか、と思ってしまいます。しかし、どんな偉大なことでも地味な努力の積み重ねなのです。
 どんな巨大などんな目標であろうと、賽の河原の石を積み上げるような、気の遠くなるような努力の積み重ねです。
 今一度、このすさまじい「誰にも負けない努力」を決意したいと思います。

 

(第五条につづく)

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 ■第三条.強烈な願望を心に抱く〜目標の達成の為には潜在意識に透徹するほどの強く持続した願望を持つこと

 「思わんとあきまへんなあ」
 松下幸之助のこの言葉にすべての意味が込められています。思いがすべての始まりなのです。心が呼ばなければ、やり方も見えてこないし、成功も近づいてこない。まずは強く願望することがすべての始まりなのです。
 ここで言う願望とは、並に思うのではダメなのです。「すさまじく思う」ことが大切です。漠然と「そうできればいいな」と思う生半可なレベルではなく、強烈な願望として、寝ても覚めても四六時中マスタープランの達成を思い続け、考え抜く。
 頭のてっぺんからつま先まで、全身をその思いでいっぱいにして、切れば血の代わりに「思い」が流れる。それほどまでにひたむきに、強く一筋にマスタープランの達成を思う。
 世の中の状況を見れば、否定的なことばかりが目につきます。同業他社にはできないかもしれない。しかし私たちにはできる。
 不可能を可能に変えるには、まず「狂」がつくほど強く思い、マスタープラン達成を信じて、またその先の株式上場を信じて、一千億企業になることを信じて、ひたむきに、前向きに努力を重ねてまいりたいと思います。

 

(第四条につづく)

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 ■第二条.具体的な目標を立てる〜立てた目標は常に社員と共有する

 スリーイーグループは、新年よりマスタープランを修正し再スタートを切りました。アメーバ経営の導入により、以前より具体的な目標を立ててはおりました。しかし、副題にある「立てた目標は常に社員と共有する」ことができていませんでした。
 今期の当初のマスタープランは、言うなれば経営者の勝手な希望でした。責任者への目標の押し付けでした。それでは笛吹いても踊らず、皆がついて来られるはずがありません。
 「立てた目標は常に社員と共有する」とは、つまり全員の意志の結集としての目標でなければならないということです。そのためには、単なるトップダウンではない、ボトムアップの目標でなければなりません。
 それも、現状維持や低い目標ではなく、スリーイーファミリーの未来をつくるための高い目標を、部門全員が「進歩・発展を目指して」全員の合意で立てなければならないのです。
 そして、全員が目標達成に向けて「自ら燃える」「チャレンジする」ことによって、初めて「立てた目標は常に社員と共有する」ことになると思います。
 第二条は一見簡単に見えますが、とても難しく奥の深いテーマです。この第二条を徹底して実践することがマスタープラン達成の第一歩であり、将来の進歩・発展を左右します。第二条の実践をを改めて決意します。

 

(第三条につづく)

経営の原点12ヶ条勉強会 Facebookページ

【年頭にあたり、経営の原点12ヶ条の実践を決意します】

 ■第一条.事業の目的・意義を明確にする〜公明正大で大義名分の高い目的を立てる

 スリーイーファミリーの経営理念は「全従業員の物心両面の幸福を追求し、人類・社会の進歩発展と地球環境に貢献する」です。これが私たちの働く目的であり、事業の目的・意義です。
 思えば21年前、この会社を創業するにあたっての私の考えは「利己」そのものでした。
 いくら頑張ってもどれだけ実績を上げても認めてくれなかった人たちを何とか見返したい。世の中に自分の存在を示したい。頑張った分だけ報酬を得たい・・・そんなあまりにも自分のことだけを考えた「利己」の起業でした。
 それが最近ようやく本来の事業の目的・意義に目覚めることができました。事業は経営者の欲望を満たすためのものであってはならない。会社はそこに住む全従業員のためにあるものだ。スリーイーファミリー全員が物心両面の幸せを得るために会社は存在するのだと。
 そして、経営者たるもの、大いなる自己犠牲の精神で、才能を私物化せず、スリーイーファミリーのために身を粉にして働かなければならない。
 自分の命と引き換えに、従業員の幸せがある。従業員の幸せのためにはいつでも死ねる覚悟がなければならないのだ、と。
 とても大切な原理原則ですが、私も人間です。気を抜くと、ついつい自分のことを考えてしまいます。そうした驕り・慢心・油断を断ち切り、今年もスリーイーファミリーのために全身全霊を込めて尽くしたいと思います。

 

(第二条につづく)

経営の原点12ヶ条勉強会 Facebookページ

 去る1月13日、京セラとKDDIの創業者であり、日本航空の会長でもある稲盛和夫氏が主宰する盛和塾の東京支部(盛和塾東京)にて「経営の原点12ヶ条勉強会」を開催いたしました。

 経営の原点12ヶ条勉強会 Facebookページ

 この勉強会は、一昨年9月よりスタートし、今回より第3クールに入りました。第3クールは、1年をかけてこの経営の原点12ヶ条の各条項を徹底的に掘り下げて学びます。
 集う経営者達は皆真剣です。それぞれが少しでも経営をよくするためにこの勉強会に集い、学んだことをそれぞれの会社に戻って経営の現場で実践します。
 この「経営の原点12ヶ条勉強会」も、当初は「未熟者が勝手に勉強会を開いている」と批判もされました。しかし、3年目になってようやくその実績が認められ、今回晴れて盛和塾東京の定例勉強会「活学講座」に昇格できることになりました。
 今回の勉強会は第3クール第1回目の講座として、『新年にあたり、12ヶ条実践を決意する』と題して開催しました。
 それぞれの経営者が新たな気持で新年をスタートします。ですから、今回は12ヶ条全体を一気通貫で学び、なおかつ参加者全員で12ヶ条実践の決意と抱負を共有する勉強会としました。

 稲盛塾長は「経営の原点12ヶ条は、その有効性と普遍性がすでに実証された、まさに経営の要諦だ」と話されています。
 また、塾長は「この12項目を一生懸命やれば、京セラくらいの経営は誰にでもできる」ともおっしゃっています。
 私は経営の原点12ヶ条が持つこの大きな力を信じています。12ヶ条を理解し、実践し、血肉化することによって、スリーイーグループも京セラやKDDIと同じように1兆円企業になることも夢ではないと考えています。
 そして、経営の原点12ヶ条の徹底した実践が、ひいてはスリーイーファミリー全員の幸せの実現につながると信じ、繰り返し繰り返し学んでまいりたいと思います。

 

【年頭にあたり、経営の原点12ヶ条の実践を決意します】 (次ページへつづく) 

第四条、誰にも負けない努力をする〜地道な仕事を一歩一歩、堅実に弛まぬ努力を

 

 経営の原点12ヶ条の第4条は「誰にも負けない努力をする」です。これは、スリーイーフィロソフィの「三大方針」のひとつでもあり、また「フィロソフィの根幹」12項目のひとつでもあります。
 また「誰にも負けない努力をする」という項目は、「経営の原点12ヶ条」だけでなく、「六つの精進」にもあります。
 「経営の原点12ヶ条」では4番目ですが、「六つの精進」ではトップ、つまり「我々が生きる上で一番大切なこと」とされています。
 「経営の原点12ヶ条」と「六つの精進」の両方に出てくる項目は「誰にも負けない努力をする」だけです。フィロソフィの中でも極めて重要であることがお分かりいただけると思います。

 稲盛塾長は「経営をしていく中でいちばん大事なことは『誰にも負けない努力をする』ことである」とおっしゃっています。
 「言葉をかえれば『毎日一生懸命働く』」ことが経営で最も大事」
 「このことを除いては、経営の成功も人生の成功もありえない」
 「一生懸命に働くこと以外に成功する道はない」
 「京セラ成功の理由の第一番目も、第二番目にも、第三番目も『誰にも負けない努力』をしたこと以外にはない」ともおっしゃっています。
 これほどまでに「誰にも負けない努力」は、経営を伸ばすための絶対的な条件なのです。

 

 目標を達成したい!と強く思ったら、あとはとことん努力することです。高い目標を達成するためには、通り一辺倒の努力ではかないません。人並みの努力をしただけで、うまくいかないと嘆くのはまだ早い。諦めるのも早すぎます。
 熾烈な競争社会の中で生き抜いていくには、人並み程度の努力ではダメです。誰にも負けない努力が必要なのです。
 それは途方もない努力が必要なのかもしれません。「そんなにあくせく働いてもしかたがないではないか」そんな悪魔の声が囁いてきますが、決して耳を傾けてはなりません。
 地道な仕事を一歩一歩、堅実に弛まぬ努力を。そして、途方もない誰にも負けない努力をすることでしか、高い目標は達成できないのです。

 


 「一生懸命仕事をしてますか?」と聞くと、ほとんどの人が「一生懸命やっています」と答えます。しかし「誰にも負けない努力」とは、そのような生易しいものではありません。
 単に「頑張っています」「一生懸命やってます」ではダメなのです。ほどほどの努力では到底「誰にも負けない努力」をしているとは言えません。
 「誰にも負けない努力」とは、誰もができるような、簡単なものではありません。「凄まじい努力をすること」「毎日、これ以上やったらぶっ倒れるほど努力すること」を意味しています。もし知的活動であるならば、「考えて考えて考え抜く」「寝ても覚めても考える」「四六時中考え抜く」ことを意味しているのです。

 「誰にも負けない努力」の副題には、「地道な仕事を一歩一歩、成功に近道なし。堅実に弛まぬ努力を」とあります。
 どんな偉大なことも地味な努力の積み重ねです。どんな地味な仕事でも、続けさえすればあっと驚くような偉大な仕事に成長発展します。
 何事も一足飛びには成し遂げることはできません。一攫千金を狙うような仕事のしかたでは、決して成功することはありません。
 どんな注文でも一個一個歩いてとっていかなければならないのです。
 しかし現実はなかなかそれができない。目標は大きい。「こんなことで大きな目標が達成できるの
か」とどうしても思ってしまうのです。しかし、どんな偉大なことでも地味な努力の積み重ねです。
 いっぺんに売上が上がらないか、もっと簡便な方法がないかと考えるところから間違いが始まるのです。
 どんな巨大などんな目標であろうと、賽の河原の石を積み上げるような、気の遠くなるような努力の積み重ねなのです。
 誰にも負けない努力をしていれば、いつの日か神様が「あの会社の従業員はあれほどの努力をしているのだから助けてあげよう」と思ってくれるのです。逆にいうと、神様が助けたいと思うほどの努力をしなければ、我々の行く手に成功はありません。
 どんな偉大な仕事でも、些細な、地道な仕事の一歩一歩の積み上げです。地味な努力の積み重ねが偉大な成功を生むことを信じ、日々努力を積み重ねることが大切なのです。

 

 そして、もう一つ大事なことがあります。
 それは、一生懸命に働くことが人間性を磨くことになることです。
 朝早くから夜遅くまで一生懸命に働けば、暇がありません。「小人閑居して不善をなす」といいますが、人間は暇があればろくなことを考えないし、ろくなことをしません。
 ですから、忙しければ余計なことを考えなくても済みます。余計なことをしでかして失敗することも防ぐことができます。
 つまり、一生懸命に働くことは、雑念妄念を取り去り、心を磨き、素晴らしい人間性、人格を形成することにつながるのです。

 経営の原点12ヶ条の各項目は、それぞれとても大切なことばかりです。しかし、すべてはこの「誰にも負けない努力」がなければ台無しになってしまいます。 今一度、第4条「誰にも負けない努力をする」を学び、身につけ、実践していきたいと思います。

第三条、強烈な願望を心に抱く 〜目標の達成の為には潜在意識に透徹するほどの強く持続した願望を持つこと

しかし、目標を立てただけでは、仕事になりません。それを実践することが必要です。大きな目標を立て、それを強い「思い」で実践に結びつけていくのです。
自分の仕事、自分の会社をこうしていきたい、という願望、願いを抱くのです。世の中にこうやって役に立ちたい、と強烈に思うのです。この目標を是が非でも達成させたいと、心の底から思うのです。
強烈な願望というわけですから、それは凄まじいものが必要です。こうだったらいいなあ、というよう生半可なものではありません。何が何でもそうありたい。矢が降ろうと何が降ろうと是が非でも成し遂げる。
そういう強烈な思いがないと、高い目標は決して成し遂げることはできません。怯みそうになる自分の心、安逸に逃れようとする弱い心に打ち勝つには、絶対に成し遂げるんだ!という強烈な思いが必要です。それがすべての困難を乗り越える原動力になるのです。

第二条、具体的な目標を立てる〜立てた目標は常に社員と共有する

次に、具体的な目標です。
私たちが働く環境には、思わぬ雑音が混ざって来るものです。さまざまな事情、環境変化に私たちは常に惑わされてしまいます。
だからこそ、具体的な目標が必要なのです。
人は弱いものです。目標を明確にしないと、すぐに環境のせいにしてしまいます。事情のせいにしてしまいます。
何に関しても、目標を立てて、それをまっすぐに目指すことが必要です。
そして、その目標はあいまいであってはなりません。具体的であることが必要です。いろんな解釈ができるような目標を立ててはいけません。
やっているか、やっていないか。できたのか、できていないのか。どの程度やったのか、どれができなかったのか。それが判別できるような具体的目標を立てなければなりません。
「第三者が、その実践に関する進捗状況や完遂の有無について、客観的に判断できるレベルまで具体的にする」これがとても重要です。
具体的な目標を立てることが、確かな実践への第一歩なのです。


(つづく)

経営の原点12ケ条

1.事業の目的・意義を明確にする
公明正大で大義名分の高い目的を立てる
2.具体的な目標を立てる
立てた目標は常に社員と共有する
3.強烈な願望を心に抱く
目標の達成の為には潜在意識に透徹するほどの強く持続した願望を持つこと
4.誰にも負けない努力をする
地道な仕事を一歩一歩、堅実に弛まぬ努力を
5.売上を最大限に、経費は最小限に
6.値決めは経営
値決めはトップの仕事、お客様も喜び自分も儲かるポイントは一点である
7.経営は強い意志で決まる
経営には岩をも穿つ強い意志が必要
8.燃える闘魂
経営にはいかなる格闘技にも勝る激しい闘争心が必要
9.勇気をもって事に当たる
卑怯な振舞いがあってはならない
10.常に創造的な仕事を行う
今日より明日、明日よりあさってと常に改良・改善を絶え間なく続ける 創意工夫を重ねる
11.思いやりの心で誠実に
12.常に明るく前向きで、夢と希望を抱いて素直な心で経営する


第一条、事業の目的・意義を明確にする〜公明正大で大義名分の高い目的を立てる

私たちは何のために働くのでしょうか。
それは、ただ給料を稼ぐためではありません。生活のためだけに働くのでもありません。もちろん、遊ぶお金を作るためだけに働くのでもありません。
つまり、私たちは自分のためだけで働くのではないのです。自分の周りの人たちや社会に役に立つために働くのです。
「世のため人のために働く」こうした大きな大義を感じながら働かなければ、労働はただの苦役になってしまいます。できれば楽してお金を稼ぎたい、それだけになってしまいます。
公明正大で大義名分の高い働く目的があれば、些細なことには囚われなくなります。自分自身が持つ私利私欲、個人の抱えるさまざまな事情や制約、怒り、不平不満(いわゆる三毒)は、大義を果たすためにはあまりにも小さなことに映るようになります。
私たちの働く目的の第一義は、全従業員の物心両面の幸せを築くことです。仲間の幸せを皆で力を合わせて作り上げるのです。みんなでチームを盛り上げて、よりよくしていくのです。
しかし、事業の目的はそれだけではありません。事業を通じて世のため人のためになることを成し遂げるめに私たちは働きます。仕事=社会貢献です。
そこに困っている人がいるからこそ、私たちが必要とされるのです。他社には解決できない問題があるからこそ、私たちの存在意義があるのです。

私たちは、過去から現在に至るまで、大変世の中のためになる仕事をしてきました。
まず、純正品しか選択肢がなかったインクリボンの世界に対し、「汎用品」という全く新しい選択肢を提案し、お客様を暗黒の世界(高い純正品しか買えない世界)から救い出しました。
こうした「世直し」の活動は、その後トナーのリサイクル、トナーの輸入でも続けられました。エコロジー&エコノミーという新しい概念で、地球環境とお客様に大きな貢献をもたらしました。
そしてさらに私たちの「世直し」は、誰しもが怖くて手が出せなかったインクカートリッジのリサイクルにも及びました。
案の定、エプソンから訴訟を受け、ほとんどの会社が逃げ出す中、私たちは最後まで信念を持ち戦い続けました。
「私たちがやらなければこの世は闇だ」
耐え難い迫害を受けながらも、私たちは大いなる使命感をもって、勇気を奮い起こして戦い続けました。
結果、ついに正しいものが最後に勝利したのです。そして、最高裁で勝ち名乗りを受けたとき、我々のリサイクルインクカートリッジ分野での地位は、すでに不動のものになっていました。
今回ISOT展示会のブースで発表しますが、すでに累計で8000万ものインクカートリッジが再利用されてまいりました。
これはまさに、8000万個の使用済カートリッジを回収するという、途方もなく地道な努力が累積した数字です。8000万個のリサイクルインクを販売するという、地をはうような途轍もない営業努力の結果です。
皆で力を合わせて成し遂げた汗と涙の結晶により、こんなにも地球環境とお客様が救われたのです!

今、スリーイーグループの全従業員が一致団結して取り組んでいるLED事業についても同じことが言えると思います。
省電力により、限りある資源、限りあるエネルギーを浪費せず、地球環境を守るLED。今、日本が直面している電力不足に大いに貢献できるLED。その普及を後押しすることが大きな社会貢献になります。
試算では、国内のすべての照明をLEDに換えた場合、国内の年間電力消費量の約9%に相当する922億キロワット時の節電になり、これは原子力発電所13基分の発電量に相当するとのことです。
つまり、私たちがLEDを一生懸命売れば売るだけ、世の中がよくなり、国民が助かり、地球環境も救われるのです。
さあ、できるだけ多くの人のお役に立つ仕事をしましょう。できる限り大きな、よりよい影響を社会に与えられる仕事をしましょう。
向かう先にある、社会貢献を常に考えて仕事をすること。それが、イキイキといい仕事をしていくための第一条件だと思います。


(つづく)
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