【4】トナーのカートリッジ化がもたらした「環境破壊」
ユーザーに圧倒的な利便性をもたらしたトナーのカートリッジ化は、一方で大きな影の部分を持っていました。
それが、カートリッジの使い捨てによる環境破壊です。
前述したようにレーザープリンターを使用して消耗するのは黒い粉であるトナーです。
自動車でいえばガソリンにあたります。
ところが、カートリッジ化を進めてしまったために、トナーという黒い粉が無くなっただけで、カートリッジごと捨てなければならなくなってしまいました。
カートリッジにはトナーだけでなく、感光ドラムやブレード、帯電ローラー、マグローラースリーブ、ギヤなど、いろいろな機械部分が収納されています。
しかし、トナーが無くなったというだけで、まだ繰り返し使えるのにカートリッジとともに機械部分もまるごと捨てなければならなくなってしまったのです。
自動車で言えば、ガソリンがなくなったら車を乗り捨てろ、というようなものです。
カートリッジ化でいくら便利になったからといっても、使い捨てをして貴重な資源を無駄にし、環境を破壊することは決して許されることではありません。
※トナーカートリッジの代表的メーカーであるキヤノンは、当時トナーカートリッジの箱に「使い終わったら燃えないゴミとして捨ててください」と書いていました。