2007-10-10
 ■北極を中心とした世界地図
   北極を中心とした世界地図をみると、ロシアとアメリカは意外に近いことがわかる。
   アメリカとソ連が一触即発の対立をしていたのも、この地図をみてみれば
   「ミサイルが簡単に届く距離だから」ということがわかる。
  
   さて、昨今の地球温暖化の影響で北極海航路が注目されている。
   北極海航路とは、その名の通り北極海を船で行く航路である。
   さすがに冬場は氷に閉ざされているが、地球温暖化の進行とともに、氷が溶けて
   通れる期間が長くなってきたのだ。
  
   今までは、日本からヨーロッパまでの航路は南回りだけだった。
   ところがこの南回り航路は、距離がやたらと遠い上に、途中のマラッカ海峡には
   恐ろしい海賊がいる。
   だから北極海航路が使えるとなると画期的なのだ。
  
   地球温暖化は人類にとって大きな脅威であるが、その副産物の北極海航路が
   とても有用だというのは、なんとも複雑な気持ちになる話だ。
  
 ■宇宙から見た地球
   地球を回る衛星から写真を撮り、つなげると世界地図になる。
   その地図を見ると、陸地のかなりの部分が砂漠であることに驚く。
  
   しかしその中でも、われわれの日本国は青々としている。
   豊かな自然と水に恵まれた美しい国なのだ。
  
   南アメリカ大陸のアマゾン流域に目を移すと、そこも青々としている。
   だが、最近は無秩序な森林伐採で砂漠化が進んでいるという。
   憂うべき事実である。
  
   さて、宇宙から見た地球には、普通の地図と違って「ないもの」がある。 
   それは「国境」だ。
  
   国境はもともとあったものではない。
   人間達が醜い争いの上に築き上げた「概念」なのだ。
  
   国境とは、人間の心の中の「壁」なのだ。
  
   本当は、国境などないんだ!
  
 国境などないんだ 〜世界地図で読み解く各国事情〜(おわり)
