2007-10-30
一日一生
次の日は、また蘇みがえる新しい一日である
その日をきちんと生きればおかしなことにはならない
−−大阿闍梨・酒井雄哉
比叡山・天台密教の千日回峰行を2回達成した大阿闍梨(だいあじゃり)、酒井雄哉氏の言葉である。
千日回峰行とは、延べ千日にもわたり山中の峰々や谷を巡拝し修行するもので、病気になっても一日たりとも休むことを許されず、失敗したら自決せよという不文律がある荒行である。
中でも堂入りと呼ばれる修行では、9日間の断食、断水、不眠、不臥を要求される。
まさに人間の限界をはるかに超越した世界である。
「出来がいいわけでもないし。ふらふらふらふらしてたし何の役に立てるわけでもない。何も取り柄はないから、とにかく一生懸命できるだけ多くの人の幸せを毎日毎日、拝み拝み倒していこうと思います。」
酒井氏はこうも表現する。
一日一生。
今日がすべてなんだ。
今日を一生懸命生きる。
今日一日が一生だと思って、悔いを残さない。
これを繰り返せば、きっと何かが生まれてくるはずである。