単にチャンピオンになることよりも、もっともっと大事なことがある。
それはこうして勝利を目指して頑張ったことを、社会に出てから生かせる人間になることだ。
柔道のチャンピオンになることも素晴らしい。
だけどもっと素晴らしいこと、価値があること、大切なことは、
社会に出て役に立つ人間になること、社会で活躍できる人間になることだ。
単に柔道のチャンピオンを目指すだけではなく、
それを通して人生のチャンピオンになれるように頑張りなさい。
──柔道世界チャンピオン 山下泰裕の恩師、白石礼介先生の言葉
柔道世界チャンピオン 山下泰裕は、中学時代に恩師白石礼介先生から柔道の技術だけでなく、柔道をする人間のあり方、心構えを繰り返し教えられた。
小さい頃から体が大きく、荒くれ者だった山下選手は、思う存分暴れられる柔道という場を与えられ、肉体的にも、精神的にも成長していった。
白石先生はこのようにも指導している。
強くなりたかったら、まず素直な心、謙虚な心を持ちなさい。
スポーツだけではない。
柔道だけではない。
どんな分野でも本物、一流といわれる人間は、
どこまでも素直で謙虚な心を持っている。
最強の選手よりも、最高の選手になれ。
これはスポーツでなくても同じである。
最強の企業であるよりも、最高の企業であれ。
最強のビジネスマンであるよりも、最高のビジネスマンであれ。
昨日よりも少しでも人間的に成長できるよう、努力し続けること。
それが私たちには必要である。