廟堂(びょうどう)に立ちて大政を為すは天道を行ふものなれば、
些(いささ)かとも私を挟みては済まぬもの也。
──西郷南洲遺訓 一条
(訳)
国家の最高決定機関において、政治を行い、国民を先導していくのは、あたかも天の道を行うようなもので、いささかも私利私欲をはさんではならない。
集団の利益を考えずに、自分自身を大事にし、
私利私欲にまみれた人がリーダーになると、
その下にいるひとたちを不幸に陥れてしまう。
これは政治の世界でも、企業でも同じである。
昨今の政治の混乱、企業の相次ぐ不祥事を目にするたびに、
西郷隆盛のこの言葉が胸に突き刺さる。