お客様の言葉を全部チャンスにする。
「これはできないか」という要望や意見に、
「できない」という否定語を使わない。
「できます」という言葉しか使わない。
できないものを「できますよ!」と言った瞬間は、冷や汗ものです。
言い切ってオーダーを取ってから、ありとあらゆる手段と工夫を凝らし、
やれるまでやってやり切り、信用を作ってきました。
お客様が求めているのは、やったことの有無ではなく、きちんとした仕事です。
ここが本質であり、大義を立て、自分を鼓舞してやってきました。
請けた時は嘘でも、嘘を嘘にしなければ、嘘ではないわけです。
これを全営業マンがやったことが、当社の成長の原動力となり、
他社との差別化となりました。
──堀口智顕
お客様に「何を売りたいか」ではなく、お客様が「何を求めているか」を考えること。
事業の要諦はここにある。
もしお客様が求めるものが、自社にできないことである場合どうするか。
「できません」といって断るか、「できます」と言うか。
「できません」と言うとそれまでだ。
断ることでリスクはなくなる。
その代わりに事業の可能性も絶たれてしまう。
一方、「できますと」言うとどうなるか。
強烈なリスクにさらされる。
やると言ってやれなかった場合、企業の信用は失墜する。
単なる嘘つき、ホラ吹きになってしまう。
しかし、できないことを「できます」と言い、
その瞬間から断崖絶壁に立たされ、 全身全霊を込めて創意工夫をし、
全従業員の力を結集してやり遂げることができたらどうなるか。
それが企業の成長につながるのだ。
それがイノベーションになるのだ。
これを「嘘の独創性」という。
嘘の独創性は、あまりにもリスクが高いので、相当な覚悟がなければやるべきではない。
中途半端にやれば、企業が傾いてしまう。
築いた信用を台無しにしてしまう。
しかし覚悟さえあれば、成長の起爆剤として「嘘の独創性」は、あまりにも有用である。