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 11月の社内リーダー研修、および一般勉強会では、「日本航空の再建に学ぶ」をテーマとして学びを共有しました。
 今、勉強会に関しての従業員の皆さんのレポートを読んで、私の心は爽やかな感動に包まれています。
 今がベストのタイミングだった。このテーマをやってよかった。そう思います。
 今だからこそ、私たちにはJAL再建の意味が理解できるし、自分のことのように感じ取ることができるのだと思います。
 そして、勉強会を通して私たちが日々取り組んでいることが、実は世界最高水準の経営システムであることがご理解いただけたと思います。

 ◇JAL衝撃の倒産

 スリーイーグループの従業員の皆さんには、JAL再建のスタート地点からその一部始終を逐次報告してきました。
 JALの衝撃的な倒産。そして、経営再建を引き受けた盛和塾稲盛塾長。
 私は未だにその両方の衝撃を忘れることができません。倒産前のJALはいいところも悪いところもありましたが、私自身は結構好きでした。私にとってJALは憧れのエアラインであり、憧れのブランドでした。
 しかしそのJALが倒産したのです。業績が悪いことは聞いていましたが、国策会社でしたので、倒産することはあり得ないと思っていました。それがまさかの倒産です。
 そしてもう一つの衝撃は、稲盛塾長がJALの再建を引き受けられたことです。

 ◇JAL再建の意味、その奥深さ

 2010年2月、稲盛塾長は政府からの要請を受け、日本航空の会長に無給で就任されました。
 京セラとKDDIを世界的な企業にまで育てられた塾長が、どうして経営破綻した日本航空の経営を引き受けなければならなかったのでしょうか?
 すでに塾長は当時78歳というご高齢でした。功成り名遂げられ、世界に名を知られる塾長が、敢えて火中の栗を拾うに至った悲愴なまでのご決意に心が痛みました。
 日本航空の再生は至難の業とも言われていました。もし再生に失敗したら、塾長の名前には大きく傷がついてしまいます。
 仮に再生が成功したとしても、あれだけ政府が支援したのだから、あれだけ犠牲になった企業や人がいたのだから当然だ、と世間は冷たい評価をするでしょう。
 そのような、ご自身にとって全く利益ならないばかりか、大変リスクの高い決断を塾長は下されたのです。
 敢えて火中に身を投じられ、自らの命を削って、ご自身の人生を賭けて日本航空の再生に挑まれたのです。
 塾長は日本航空の再建を請け負うことが、残された日本航空の社員の生活を守ることになり、ひいては日本経済のためにもなる重要なことだとの思いから、日本航空の再建を引き受けられました。
 その悲愴までの決意は今なお忘れることができません。

 ◇JAL再建を心から応援 

 そして、盛和塾生は全員でJALの応援に立ち上がりました。もちろん、私自身も本気で応援しようと思いました。
 出張の際は、なるべくJAL便に乗るようにしました。(実は宿泊とセットにすれば新幹線よりも安くなります)
 またJALの乗るたびに、地上職やキャビンアテンダントの方に「応援カード」を渡して、激励をしました。
 JALの社員の方々も、必死に経営再建に臨んでおられました。それまでは、確かにサービスがひどい部分がありました。
 JALのイメージとしては、つっけんどんで、高慢で、鼻持ちならない、そんな感じがありましたが、倒産してからは皆さん謙虚にして驕らず、素直に真面目に一生懸命に再建に取り組んでおられました。
 私はそうしたJAL再建の一挙手一投足を見守ってきたつもりです。本当に、心から頑張って欲しいと思いました。

 ◇フィロソフィとアメーバ経営の導入

 私は当初から、塾長がJALを再生するからには、フィロソフィとアメーバ経営を導入するに違いないと確信していました。
 そして思った通り、フィロソフィとアメーバ経営はJALに少しずつ導入されていきました。
 まずは塾長自らによる経営陣へのフィロソフィ教育からスタートしました。そして経営の原点12ヶ条の紐解き講座。そして幹部勉強会。その後一般社員への浸透。そして、JALフィロソフィ手帳も作られました。
 その頃、JAL便に乗るたびに、JALで働く人たちの意識の変化が感じられるようになりました。顧客対応がとてもていねいになり、心のこもったおもてなしが感じられるようになりました。
 それまでは形式的だった機長のアナウンスにもあらん限りの心づくしと創意工夫が見られるようになりました。キャビンアテンダントも心からの笑顔で、やさしくに応対していただけるようになりました。

 アメーバ経営導入に関しては、アメーバ経営の申し子と呼ばれるKCCSマネジメントコンサルティングの森田会長から、逐次その過程を聞くことができました。
 思えば、こんなに小規模なスリーイーグループにとっても、アメーバ経営の導入は大変に骨の折れる作業でした。
 ですから、社員が3万人以上もいるJALで「小規模のアメーバをたくさん作って、部門別採算制度を導入する」ということは至難の技であることは誰の目にも明らかでした。
 森田会長はそのJALに、副社長としてアメーバ経営の導入を推進する立役者として招かれたのです。
 森田会長は当初から、「路線便ごとの採算管理をやる」とおっしゃっていました。私にはそれが大変難しいものであることが即座に理解できました。
 そもそも航空運送事業とは、大変多くの人が関わって仕事をしています。ひとつの航空機を飛ばすにあたっては、航空機を操縦するパイロットがいて、客室乗務員がいる。
 また地上では整備する人がいて、チケットを売る部門がある。カウンター業務を行う人、荷物をハンドリングする人。食事を準備する人、機内を掃除する人・・・
 このように、たくさんの人が関わって一つの航空機を飛ばしています。そのため、それを部門別に採算管理することは到底不可能と思えるものでした。もちろん、世界のいかなる航空会社もそういったことはやっていませんでした。
 しかし、部門別採算管理は健全な経営をするには必要不可欠なものです。世界中の航空会社はそれをやっていなかったため、赤字になっても原因追究が不十分でした。よって頻繁に倒産が起こり、合従連衡が絶えない業界です。
 そのような中で、JALは敢えてその困難な道を選びました。3万人以上もいる従業員を小規模なアメーバに分け、厳格な部門別採算管理を追求しました。そして、一便一便単位の採算管理も導入しました。
 そこまでやれたら結果は明白です。JALは猛スピードで再生していったのです。
 巨額の負債を抱えて倒産したJALは、更生1年目の10年度には営業利益1884億円(更生計画では641億円)、2年目の11年度には2049億円(同757億円)と、それぞれ更生計画を1000億円以上上回る目覚ましい回復を遂げたのです。

JAL軌跡の再生(週刊ダイヤモンド 企業特集より転載)

 ◇JALの社内勉強会に招かれて 

 昨年夏、JALの社内勉強会に招かれたことがありました。
 勉強会は衝撃でした。鼻持ちならないJALのエリートたちが、フィロソフィに批判的な態度でいやいや勉強しているのだと高をくくって参加しました。
 しかし、実際は全く違いました。世界に冠たる企業であったJALが経営破綻し、皆強い衝撃を受けて、自分たちの過去の振る舞いを反省し、一からやり直そうという気概に皆あふれていました。
 JALの皆さんは、本当に会社をよくしようと、本気で考えていらっしゃいました。経営破綻した原因を他責ではなく、真に自分たちのの過去の行いに原因を求めて、変わらなければならないと本気で思っていらっしゃいました。
 それも、JALを再び世界に冠たる航空会社にするんだという強い思い。さらには、自分たちには必ずそれが成し遂げられるんだという、自分たちの可能性をあくまでも信じる姿勢に満ちあふれていました。
 客室乗務員の方をはじめとして、予約係の方、旅行会社への営業窓口の方、お客様サポート室の方、ウェブ販売担当の方、路線を計画する方、パイロットの方、整備の方、貨物担当の方、人事の方、そして多くの社員を束ねる役員の方々等々。
 みなさんそれぞれが、会社をよくしていこうという熱意にあふれていました。あくまでも明るく前向きに、未来を信じて、希望に満ちあふれておられました。
 もともとホスピタリティあふれるJALの社員の方々は、フィロソフィの理解も早かったのだと思います。
 先輩面を下げて安易に参加した自分自身が逆に学ばされました。

 ◇JALの再建を通じて学ぶこと

 JALの再建は私たちに多くのことを教えてくれました。
 私たちが4年以上をかけて導入したフィロソフィとアメーバ経営。新しい考え方、新しい経営手法に誰もが戸惑ったことと思います。中にはそれが原因で会社を離れていく人もいました。
 しかし、私は確信していました。フィロソフィとアメーバ経営こそが私たちを救うのだと。
 「絶対にフィロソフィとアメーバ経営は大切だ。絶対に私たちには必要だ。でもみんなを本気にさせるのは難しい・・・」そう思いました。
 私たちにとって、フィロソフィとアメーバ経営の浸透は長い年月が必要でした。しかし、私はJALの再建を通じて思ったのです。
 「JALの例を聞けば皆、共感できるはずだ。JALがフィロソフィとアメーバ経営によって軌跡の再建を遂げたことを学べば、皆本気になってくれるはずだ。JALの社員の大きな変化を目の当たりにすれば、フィロソフィとアメーバ経営の威力をわかってくれるはずだ」そう思いました。
 そして、そのJALの再生を皆で学ぶの日が訪れたのです。

 今、勉強会に関しての皆様のレポートを読んで、私の心は爽やかな感動に包まれています。
 今がベストのタイミングだった。このテーマをやってよかった。そう思います。
 今だからこそ、私たちにはJAL再建の意味が理解できるし、自分のことのように感じ取ることができるのだと思います。
 そして、勉強会を通して私たちが日々取り組んでいることが、実は世界最高水準の経営システムであることがご理解いただけたと思います。
 これからもフィロソフィとアメーバ経営を携えて、スリーイーグループの従業員皆で仲間の幸せのため、そして社会貢献のために、未来に向かって邁進しましょう!

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