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物事を成就させるより、目標を放棄するための口実を見つけ出すほうが好きな人間が多い。
しかし、中途で投げてしまうのもやむを得ないといった口実を設けるとき、われわれの生活は、進歩がなくなってしまうのである。
 
すなわち、本が書けないだとか絵が描けないだとかの口実を設けるのは、感動的な本を書けない、素晴らしい絵を描けないことの言い訳になるのだ。
ともすると、素晴らしい成果をあげるために必要な努力や苦痛などよりも、うまい口実を設けるのに費やした努力と無力感からくる苦しみのほうが、ずっと多くなりがちなのである。

−−エリック・ホッファー

 
 
なにかを成就させるには、忍耐力、頑固なほどの粘り強さ、根気強さ、がむしゃらさ、がまん強さなど、やり遂げようとする強い意志が必要だ。
いつの間にか「口実探し」をしてしまう自分からは、早くおさらばしよう。
万民の上に位する者、己れを慎み、品行を正しくし、
驕奢を戒め、節倹を勉め、職事に勤労して人民の標準となり、
下民その勤労を気の毒に思う様ならでは、政令は行われ難し。
然るに草創の始めに立ちながら、家屋を飾り、衣服を飾り、
美妾を抱え、蓄財を謀りなば、維新の功業は遂げられまじきなり。
今となりては、戊辰の義戦もひとえに私を営みたる姿に成り行き、
天下に対し戦死者に対して面目なきぞとて、しきりに涙を催されける。

−−西郷南洲遺訓 四条

 
 
(訳)
多くの国民の上に立つ者は、いつも心を慎み、行いを正しくし、
奢りや贅沢を戒め、無駄を省いてつつましくすることに努め、仕事に励んで人々の手本となり、
一般国民がその仕事ぶりや生活を気の毒に思うくらいでなければ、政府の命令は行なわれにくい。
しかし今、維新創業のときだというのに、家を贅沢にし、衣服をきらびやかに飾り、
美しい妾を囲い、自分の財産を蓄えることばかり考えるなら、維新の本当の成果を全うすることはできない。
今となっては戊辰の正義の戦争もただ私利私欲を肥やすだけの結果となり、
国に対し、また戦死者に対して面目ないといって西郷は涙を流された。
 
激動の幕末、近代国家を作るために情熱を燃やした西郷隆盛は、その豊かで上質な生き方と考え方で多くの尊敬を集めた。
西郷南洲遺訓は、庄内藩の有志によってまとめられた西郷隆盛の言葉の数々だ。
四条をマネージメントにあてはめると、次のように解釈できるであろう。
 
社員の上に立つ者は、いつも自分の心を慎み、身の行いを正しくし、
奢りや贅沢を戒め、無駄を省き、つつましくすることに努め、仕事に励んで人々の手本となり、
社員たちがその仕事ぶりや生活を気の毒に思うくらいにならなければ、その命令は行なわれにくいものである。
 
まさに金言である。
人は生まれながらにして貴賤貧富の別なし。
ただ学問を勤めて物事をよく知る人は貴人となり富人となり、
無学なるものは貧人となり下人となるなり。

−−福沢諭吉(学問のすすめ)

 
 
ここでいう無学とは、学歴がないことではなく「勉強しないこと」を指している。
 
そもそも学歴などというものは、実社会ではほとんど役に立たない。
小さい頃から塾通いして、いい中学・いい高校・いい大学に入り、大企業への就職を目指す親子が多いが、空っぽな社会人を量産するだけで意味をなさない。
 
実社会で必要なのは、受験戦争に勝ち抜くための学問ではなく「社会人の学問」である。
社会人は、仕事に必要な要素(コミュニケーション、思想・哲学、歴史・古典、マーケティング、リーダーシップ論など)を普段から勉強し、絶えず自己啓発に努めるべきだ。
これが社会人の学問である。
もし社会人がこれを怠れば、福沢諭吉の言うように、貧人・下人(貧しい人、社会的地位の低い人)に成り下がってしまう。
 
百三十年余を経て、福沢諭吉の「学問のすすめ」は、我々社会人に対して一層重い意味を持つ。
自分がして欲しいと思うことは、何よりもまず他人にそうしてあげることだ。

−−成功の黄金律(ゴールデンルール)

 
 
成功を収めたいのであれば、守らなければならないルールがある。
それが黄金律だ。
この言葉は、黄金律の中でも最も有名なものである。
 
世界中の宗教の中にも、この黄金律によく似た言葉が出てくる。
 
仏教
 「他人の幸せを、自ら望んで捜し求めなさい」
 
儒教
 「自分の嫌だと思うことは人にもしてはいけない」
 
キリスト教
 「あなたたちが人にしてもらいたいと思うことを、人にもしてやりなさい」
 
ユダヤ教
 「自ら憎むことを他人にしてはいけない」
 
イスラム教
 「あなたがしてもらいたくないような方法で、あなたの兄弟たちを扱ってはならない」
 
ヒンズー教
 「人が他人からしてもらいたくないと思ういかなることも他人にしてはいけない」
 
宗教や人種、国や地域が違っていても、人として大切なことは変わらないのである。
何事によらず、志を立てて事を始めたら、
少々うまくいかないとか、失敗したというようなことで
簡単に諦めてしまってはいけないと思う。
 
一度や二度の失敗でくじけたり諦めるというような心弱いことでは、
ほんとうに物事を成し遂げていくことはできない。
 
世の中は常に変化し、流動しているものである。
 
一度は失敗し、志を得なくても、それにめげず、
辛抱強く地道な努力を重ねていくうちに、周囲の情勢が有利に転換して
新たな道が開けてくるということもあろう。
 
世に言う失敗の多くは、成功するまでに諦めてしまうところに
原因があるように思われる。
 
最後の最後まで諦めてはいけないのである。
--松下幸之助
 
 
くじけてはいけない。
どんなにつらくても、心が折れようとも、
あきらめてはいけない。
 
ここまでがんばったんだから、あきらめても神様が許してくれるさ・・・
つらいことが続き、周囲からも非難され、耐えに耐えた上で、そんな言い訳をして、ついにあきらめてしまったりするが、
成功は実はその一歩先にあったりする。
 
我慢して我慢して、ついにあきらめたその10メートル先にゴールがあったりする。
 
だから決して、最後の最後まで諦めてはいけないのである。
人を治め天に事うるは、嗇に若くは莫し。
(ひとをおさめ、てんにつかうるは、しょくに、しくはなし。)

−−老子 第五十九章

 
為政者の最高の美徳は、なにごとにもつけ控えめに振舞うことである、という意味。
 
また、老子はこうも言う。
 
寵辱驚くが若し。
大患を貴ぶこと身の若し。
(ちょうじょく、おどろくがごとし。たいかんをとおとぶこと、みのごとし)

−−老子 第十三章

 
立派な人物は、賞賛されるにつけても批判されるにつけても、わが心を戒める、という意味。
 
つまり老子は、強者がその地位を維持するために必要な心がけとして、「周囲の反感を買わぬよう、常に慎重に振る舞い、決して慢心するな」と指摘しているわけだ。
 
二千年以上も前から、リーダーがリーダーたり続ける原理原則は変わっていないようだ。
得意満面の思い上がった態度は、天もこれを憎むものであるから、そういう態度では得意の境地が永続きする筈がない。
また「失意のあとには必ず得意の時期がくる」というのも運命の大法則である。
決して失望・落胆しないこと。

−−歌丸光四郎

 
驕れる者久しからず、猛き人もついに滅びぬ・・
と盛者必衰の理を説いたのは平家物語であるが、「思い上がり」には気をつけなければならない。
 
特に経営においては、順風満帆の勢いに乗って次々に本業以外の新規事業展開をやりたくなるところだが、そこはぐっとこらえるべきである。
 
積極的な戦略をとりながらも、常に初心と本業を忘れず、地に足をつけた事業展開が肝要と思う、今日この頃である。
身につけて欲しいのは、
常にお客様の立場に立ってものを見る姿勢、
お客様に満足していただくことに喜びを感じる感性、
お客様に満足していただくことで自分を成長させていく意欲、
前向きにチャレンジしていく精神です。

−−大久保 恒夫

 
 
イトーヨーカ堂、ユニクロ、無印良品、ドラッグイレブン、そして高級スーパーマーケット成城石井の経営改革を実現した大久保恒夫氏は、その凄まじい業績アップぶりが「大久保マジック」と呼ばれている。
 
大久保氏は、
 ○経営と現場が一体となってお客様の満足を実現すること
 ○仕事を通して現場の人に成長してもらうこと
などを経営の基本原則として重要視している。
 
冒頭に掲げた「身につけるべきモラール」は、大変重要であるにもかかわらず、私たち社会人が忘れがちな4項目ではないだろうか。
 
特に私たちスリーイーグループのように販売に従事する人たちにとっては、何よりも大切にしなければならないモラールである。
やったことは、
たとえ失敗しても、20年後には、笑い話にできる。
 
しかしやらなかったことは、20年後には、後悔するだけだ。

−−マーク・トゥエイン

 
後悔したくないから、頑張る。
後悔したくないから、逆境にも歯を食いしばって耐える。
 
何もしなくて変化のない人生よりも、とにかくチャレンジして波乱万丈に生きたい。
とことんやった分だけ、笑い話も増えるものだ。
人生の悲劇は死ではなく、生あるうちに自分のなかでなにかが死に絶えることです。

−−ノーマン・カズンズ

 
自分を見失ってはならない。
自分の夢と志をあきらめてはならない。
 
ぬけがらになって暮らすより、前のめりに倒れることを望むのだ。
たとえ肉体が滅びようとも、精神だけは生き続けるに違いない。
 
自分の力と可能性を信じ続けよう。

「お前には無理だよ」と言う人のことを聞いてはいけない。

もし、自分で何かを成し遂げたかったら、

できなかったときに、他人のせいにしないで、自分のせいにしなさい。

 

多くの人が、僕にも「お前には無理だよ」と言った。

彼らは、君に成功してほしくないんだ。

なぜなら、彼らは成功できなかったから。

途中であきらめてしまったから。

だから、君にもその夢をあきらめてほしいんだよ。

不幸な人は不幸な人を友達にしたいんだよ。

 

決してあきらめては駄目だ。

自分のまわりをエネルギーであふれた、

しっかりした考え方を持っている人で固めなさい。

自分のまわりをプラス思考の人で固めなさい。

近くに誰か憧れる人がいたら、その人のアドバイスを求めなさい。

 

君の人生を変えることができるのは君だけだ。

君の夢が何であれ、それにまっすぐ向かって行くんだ。

君は、幸せになるために生まれてきたんだから。

−−マジック・ジョンソン

おそらく、あなたは小さい頃、もっと若かった頃は夢を持っていたと思う。

しかしその夢は、いつの間にか現実の世界の中で、忘れ去られていったのではないだろうか。

 

そして、よくよく思い出してみると、「お前には無理だよ」とか「いい学校に入っていい会社に就職しなさい」「危険だからやめたほうがいい」などと言って、あなたに夢をあきらめさせた人が周囲にいたのではないだろうか。

 

えてして、あなたの夢を打ち砕いた人は、両親や先生、友達など、ごく親しい人たちだったりするものだ。

 

マジック・ジョンソンの言うように、多くの人はあなたの足を引っ張る。

その人たちと同じような、マイナス思考の世界にあなたを引き込もうとする。

 

だから、あなたは周囲をプラス思考の人たちで固めなければならない。

 

逆の見方でいうと、あなたがもしマイナス思考をしているならば、決して夢を追いかけている人の邪魔をしないで欲しい。

支払われる報酬以上のことは絶対にしないというものは、それ以上の報酬がもらえることは決してない。

--エルバート・ハバード

 

 自ら意欲的に、求められている以上の結果を出そうとする者に対してのみ、望みが叶えられる。

そして彼らは報酬のことなどで悩むことはない。

勝つも人生、敗れるも人生、なんとかなる

−−徳川家康

 
逆境やピンチに見舞われたり、大失敗をしでかすと、多くの人は、
「もうだめだ。どうあがいたって無理だ。これが自分の運命なんだ」
といって、自ら限界をつくってしまう。
 
だが、果たしてどうにもならない運命など、この世に存在するのだろうか?
 
どうにもならないということは、皆が感じているほど多くはない。
むしろ、どうにもならないことを考えるからおかしくなってしまう。
 
未来を案じたってしかたがない。
それよりも、現在やるべきことに全力投球すべきだ。
潮が引いて初めて誰が裸で泳いでいたかがわかる。

−−ウォーレン・バフェット

 
サブプライム問題に端を発した昨今の金融市場の混乱で、打撃を受けた人も少なくないだろう。
こういった時こそ、バフェットの言葉を思い出すべきである。
自分の生活の主導権を取り戻す方法は・・・
ひとつは、約束をし、それを守ることである。
もうひとつは目標を設定し、それを達成するために働くことである。

−−スティーブン・R・コヴィー

 
主体的に生きること、
流されずに生きること、
自分の生活に、自分が主導権をもつこと。
 
忘れがちなことである。
 
なんとなく日々が過ぎてしまったり、
達成感のない一日を送ってしまったり・・・
 
それを防ぐ単純明快な方法が、この二つだ。
 
約束をしそれを守ること。
目標を設定し、それを達成するために働くこと!
 
これに勝る方法はない。
経営の要諦とは、
 1.部下たちに仕事全体の方向を指し示す。
 2.部下たちが仕事をしたくなる、やりやすくなる環境を整備する。
 3.その後は、彼ら自身が自分で仕事をするプロセスを刺激する。応援する。
ことである。

−−伊丹敬之

 
 
実に的を得た言葉である。
これらは経営だけでなく、マネージメント全般にもあてはまる。
 
事業には業績が求められる。
しかし業績を作り出すのは、人そのものである。
 
人がその能力を発揮するためには、事業の方向性を指し示し、仕事の環境整備に腐心しなければならない。
部下を持つすべての上司は、この言葉を忘れてはならない。
徳は事業の基なり

−−菜根譚

経営者が学び得ないが、どうしても身につけていかなければならない資質が一つある。それは品性なのである。

−−ピーター・ドラッカー

 
最近、横綱朝青龍の行動に批判が相次いでいる。
腰の疲労骨折で夏巡業を休場しながら、モンゴルでサッカーの試合に出場していたというのだから批判は免れない。
 
そもそも相撲道は武士道から生まれており、横綱には「心・技・体」ともに極められた姿が求められるのだ。
いくら強かろうが、礼儀や品格を重んじる相撲の世界では通用しない。
 
一方、企業においても昨今不祥事が頻繁に話題に上る。
CSR(企業の社会的責任)やコンプライアンスが叫ばれているのだが、問題を起こす企業が後を絶たない。
 
今、企業においても、相撲道と同様に高い「心」の部分が求められている。
それは、「徳」あるいは「品性」とも表現される。
 
技や力を得たものが(企業で言うと規模が大きくなり利益が拡大したものが)同時に備えるべきもの、それが「徳」であり「品性」である。
興味があるからやるというよりは、やるから興味ができる場合がどうも多いようである。

−−寺田寅彦

偉大な作曲家達は、意欲が湧いたから作曲に取り組んだのではなく、取り組んだから意欲が湧いたのだ。
ベートーベン、バッハ、モーツァルトは、毎日毎日、来る日も来る日も、作曲中の作品に取り組んだ。
彼らはインスピレーションがわくまで待って、時間を無駄にするようなことはしなかった。

−−アーネスト・ニューマン

 
学生の頃、就職を前にしてやりたいことが見つからなかった。
しかたなく、唯一内定をくれた会社に就職した。
でも誰よりも一生懸命働く自信はあった。
 
幸運なことにインクリボンという事業に巡り会うことができた。
そして脇目もふらずに働いた。
プリンター消耗品にまつわる悪習を打ち破り、ユーザーのの役に立つことができて、それが大いに喜びとなった。
 
やりたいことが見つからない・・・それはよくあることだ。
 
やりたいことがはっきりしている人の方が珍しいくらいだ。
だから、やりたいことがなくても何も心配はいらない。
 
とにかく人生は、行動することが先決である。
まずチャレンジすることによって、その先の展開が見えてくる。
準備不足は気にせず、走り始めることだ。
長く幸せな人生の鍵は、熱意を持って有意義な貢献をし、人の生活に喜びをもたらすプロジェクトや活動に参加することだ。

−−ハンス・セリエ

 
人と地球に貢献します・・
個人にとっても大切なことだ。
 
誰かの役に立つことをする。
世の中に少しでも喜びを与える。
人々の生活のためになることをする。
地球環境に貢献する・・・
 
自分や家族のためだけでなく、何か人や地球に貢献する活動ができれば、
その人の人生はさらに豊かに、幸せになり、また生き甲斐が増すのは間違いないだろう。
信頼されたければ、信頼性のある人になることである。

−−スティーブン・R・コヴィー

 
信頼、それは仕事をする上でも、プライベートにおいてもとても大切なものである。
 
この「信頼」を得るために、人は悩み、苦しむ。
信頼が得られないために、悲しみ、もがき、迷い続ける。
 
この言葉を聴いて、目からうろこが落ちる思いがした。
 
そうだ、信頼されたいと思う前に、自分自身が「信頼性のある人」でなければならないのだ。
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